スーパーバイザー 竹下三隆
竹下三隆
スーパーバイザー
臨床心理士
京都女子大学非常勤講師
「腹八分目の一緒けんめい」を目指して、皆様とお会いしたいと思っています。ニックネームは「ベジータ」です。
京都、大阪の数校でスクールカウンセラーもしています。
子どもたちの問題行動とそういう子達との接し方として
人の話を聴けない子
- 1.その子自身が自分の話を聴いてもらっていない。[甘えられる人や居場所]
- 2.その子自身が自分と向き合ってもらってない。[孤独感]
- ↓
- 1.その子の話を聴いてもらえる人や場所ができること。
- 2.その子が話を聴いてもらえる体験を繰り返すこと。
どんなささいな話題からでもかまわない。その子の話に対して応答することを繰り返すことで、目を合わすことができなかった子も目を合わすようになり相手の話を聴けるようになる。こういう子に『おれの話を聴け』は通じない。
[人は、自分にされたことを誰かにする]
自分勝手な子(ジコチュウ?)
- 1.その子が素直に甘えられる人や場所がない。[甘えられる人や居場所]
- 2.その子が自分の気持ちを表現できていなかったり、子供っぽさをだせていなかったりする。[抑圧からの反動]
- ↓
- 1.その子が素直に甘えられる人や場所があること。
- 2.その子のストレスになっているものに気づき、それらを取り除くこと。
「素直な気持ちを抑圧する」→「ストレスがたまる」→「気持ちが爆発する」これが、周りには「自分勝手(ジコチュウ)と見える。
[人の行動には『反動』として出てくるものがある。出てきた行動の裏側にあるものを見る]
暴力的な子
- 1.その子自身が暴力を振るわれているかもしれない。[暴力被害]
- 2.暴力以外でその子自身の気持ちを表現することが苦手である。[表現力]
- 3.力が強いことや相手を打ち負かすことが男らしいこと、かっこいいことと信じている。[親からの価値観の刷り込み]
- 4.人からの攻撃を過剰に警戒している。[人への信頼感の欠如と臆病さ]
- 5.暴力(支配)で人をつなぎとめようとする。[屈折した甘え]
- ↓
- 1.暴力を振るわれている事実に耳を傾け、その辛さを聴く。
- 2.言葉や文字で自分の気持ちを表現できる練習をする。
- 3.違う角度からのものの見方や価値観を教える。
- 4.その子が信頼できる一人の存在が必要である。
- 5.素直に甘えられる人や場所を確保する。
[暴力は幼児性がなせる業である]
キレる子
- 1.他者の行為を被害的に受け止める。[愛されていない回路に直結]
- 2.「誰も愛してくれていない僕は一人ぼっち」[孤独に対する恐怖感]
- 3.過去および過去進行形で、一人ぼっちになることの恐怖感や一人ぼっちでいることの恐怖感を体験している可能性がある。[一人ぼっちへのトラウマ]
- 4.人とのつながりが希薄であるため、常に漠然とした不安感を持っている。
- ↓
- 1.その子の話を聴いてくれるたった一人の存在が必要である
- 2.一人でいることを「恐怖感」ではなく、「寂しさ」で味わえること。
- 3.その子の過去のことを誰かに話すこと。できれば、感情を再体験しながら(泣きながら)話すこと。
- 4.安心できる存在(人)ができること。
[恐怖感やトラウマは破壊行動を引き起こす]
いじめっ子
- 1.「立派な人にならないといけない」や「男は強くないといけない」というような価値観にとらわれている。[価値観の刷り込み] [力んだ生き方]
- 2.家庭で「しつけ」という名の精神的虐待を受けていたり傷ついたりしている。(加害者である前に被害者である)[連鎖]
- 3.ねたみを持っていることがある。[ねたみからのいじめ]
- 4.欲求不満や抑圧がある。[ストレスのはけ口からのいじめ]
- 5.自分の存在に自身がない。[自分の存在を脅かされると思う者への攻撃]
- ↓
- 1.価値観を叩き込み過ぎない。広い視野から物事を見る練習をする。
- 2.いじめっ子の見えない心の傷について理解し解放させる(耳を傾ける)。
- 3.いじめっ子の悲しみを知る。悲しみを解放させる(涙を解放させる)。
- 4.いじめっ子の素直な気持ちを解放させる(子供っぽさを出させる)。
- 5.ありのままの自分でOKである。
[『加害者は、加害者である前に被害者である』という視点を大切にする]
いじめられっ子
- 1.自分の気持ちを表現しない(表現できない)。[自己解放]
- 2.嫌われまいとして過剰に人に合わしている。
- ↓
- 1.自分のことを好きになれるようにする。
- 2.気持ちを開いて関われる人間関係を身につけていく。
[どこか他者を受け入れない(拒否する)面を持っている事が多い。拒否オーラを出している事が周りに伝わり、いじめの対象になる事がある。いじめられっ子自身が何を受け入れていないのかを明らかにしていく]
不登校や引きこもりの子
- 1.それまでの背伸びした(無理をした)生き方の結果。[ストレスフルな生き方]
- 2.心が壊れてしまう前に防衛しようとする行動。[精神的なひ弱さ]
- 3.自分が心を開いて他者と関われない。[コミュニケーションが苦手]
- ↓
- 1.ストレスになっていることを本人も親も気づき、認める。
- 2.「一休み」とともに、心にも栄養を注ぐ。(話を聴いてもらう、遊ぶ)
- 3.本音を言えるようになる。ありのままの自分を少しでも出せるようになる。
[子どもらしさに徹すること(幼児性の解放)が大人への近道である]
お金や物を浪費したりそれらに依存したりする子
- 1.一人でいる時間をお金や物に依存して過ごしている。[習慣が行動を作る]
- 2.他者とのコミュニケーションが苦手である。[寂しさをまぎらわせる]
- ↓
- 1.お金や物を使わないかもしくは、最低限のお金や物の使用で楽しい時間を過ごす体験をする。
- 2.他者とのコミュニケーションを楽しめるようになる。
[楽しい!という実感や体験がお金や物へのとらわれから解放してくれる]